本:ひと
ひと 著:小野寺史宜
☺☺
両親を失い、1人になった 聖輔くん。
大学も辞めて(授業料払えないから)
バンドも辞めて ギターも辞めて
お腹も空いてたけど、コロッケを他人に譲った。
その、惣菜屋さんの店長と出会ってから、
アルバイトと言う形で
店長と、
一緒に働く店員たちと、
買いに来てくれるお客さんたちと…、
交流が広がります。
偶然出会った高校の同級生、
辞めた大学での友達、
色んな人と出会っていく中で、
自分の考えが少しずつはっきりしたり、新たに増えたり、
自ら行動範囲を広げ始めて
「自分」の考えを持ちながら、生きていきます。
人に譲る
人を気にかける
人の事を悪く言わない
人を気づかう
(個人的には、勉強になりました( `ー´)ノ)
そんな彼が、徐々に周りの人から大切にされていって。
たまたま、周りが優しい人達だったわけではなく、
彼の相手に対する姿勢が 周りを優しくさせたんですかね。
でも、ちゃんと自分の意志はしっかり持っていて、
おかしいと思えば、しっかり拒否もして。
突然身寄りがいなくなっても、うつ気味にもあまりならず、気丈に次々こなしていける所も、すごいなと思いました。
家族のいない彼にとっては、
皆が家族のようなものだったのかもしれないですね。
世の中、色んな人がいますが、
そんな人達と、
ぶつかるのか、一歩ひくのか、気にかけるのか、人と人との関係ってすごく難しいですよね。(*´з`)..
お父さんお母さんとの思い出や、生きていた頃なんか、もっと読んでみたかったです。小さい頃はどんな家族で、こんな風に育てられてきたら、今の彼がこんな感じの子になるんだろう、とか気になりました。
人との関係がステキな本でした。